マスターシリンダ&マスターバック

足の力の倍力装置

車のブレーキは人間の足で踏む力をブレーキマスターバックで倍増させてブレーキをかけています。
マスターシリンダ&マスターバックの中にはブレーキオイルが詰まっています。
リザーブタンクからブレーキオイルを圧送しているのマスターシリンダです。
そして、圧送されたブレーキオイルを大きな力に変えているのがマスターバックです。
ブレーキオイルは水に溶け、塗装を溶かす成分が入っています。
ブレーキオイルが極端に少なくなると、空気が入ってしまいます。
いくらブレーキを踏み込んでも空気が圧縮されるだけで、減速することはほぼ不可能です。
なので、マスターシリンダ&マスターバックからのオイル漏れなどが見つかったら即修理する必要があります。
マスターシリンダ&マスターバック画像 本来真っ黒なマスターバックですが、ブレーキオイルが漏れているので、塗装がはがれて錆びています。
この作業はたくさんの部品をはずす必要性がありますので、車種によって変わりますが、交換工賃は20000円以上かかります。
部品代は漏れ易いマスターシリンダのオーバーホールキットで8000円くらい。
マスターバックだと60000円くらいする車種が多いです。
車検ではここからのオイル漏れがあれば、まず通りません。
検査官が見落としたとしても、ブレーキの制動力テストで通らない場合が多いです。

交換しないまま乗り続けるとどうなるか

ブレーキが利かなくなって暴走します

マスターシリンダのオイル漏れは、ブレーキを踏んだときにスカスカになるので
わかりやすいです。エア抜き作業の際に完全にエアを噛んでしまったときの感覚とそっくりです。
当然油圧がうまくマスターバックにかからなくなるので、ブレーキはまったく利きません。
あ、マスターバックが壊れたままクラウンワゴンに乗っていたお客様がいました。
お客様には、「マスターバックが壊れているから、強めにブレーキをかけると暴走します。修理しないと公道を走れません。」
とお伝えしたのですが、「今日はやらない!」と怒って静止も聞かず車に乗り込みました。
そのままエンジン始動!
このクラウンワゴンはバキュームセンサで回転制御等をしているタイプの車です。
マスターバックの負圧も配管でバキュームセンサにつながっています。
マスターバックの圧力把持ができなくなっていたので、大気圧に近くなった瞬間エンジン回転数が跳ね上がり
ブレーキ力より出力が高くなり壁に激突しました。
そんな恐ろしい原因になる部分です。

PR

ページのトップへ戻る
inserted by FC2 system